5Gハムレット 2020.11.19(初日)感想 続き 岡宮さんメイン
8、余談 岡宮さんについて
前回のブログの続きになります。
当初11/20追記予定としていましたが、検討の結果、別記事にて千秋楽後に、
記録しておくことにしました。
この記事を書いているのも千秋楽翌日の11/24の深夜ですので、
大分記憶は薄れてきていると思います。
正直個人の備忘録とはいえ内容的にも書き残しておくべきか悩みましたが、
せっかくなので、書いておこうかなと。
私自身がいたたまれなくなったら非公開にするかもしれません。
前記事は以下の通り。
というわけで。
今回、お目当ての御贔屓でもあるハムレット役岡宮さんについて備忘録的に書いておきたいと思います。念のため明記しますが現時点において「推し」ではありません。
若干辛口な表現もあるかと思いますので、お読み頂く場合は、その点ご了承いただけますと幸いです。
また、一部上から目線な、偉そうに講釈を垂れている部分があります(◎印付近)ので、お気を付けください。
個人のブログですので、お読みになった後のクレームは受け付けかねます。
まず私事で恐縮ですが、私はミュージカル刀剣乱舞※1鶴丸国永役を通して、岡宮さんを知りました。
※1以下、刀ミュとします。
刀剣乱舞の鶴丸国永が推しなので、刀ミュで推しを演じる方の公演を見にいってみようと思ったことが今回観劇のきっかけです。
お恥ずかしい話ながら、『葵咲本紀』、『静かの海のパライソ』は現地で観劇しておりません。
2020年年始の『歌合 乱舞狂乱』にて初めて舞台上のお姿を拝見しました。
ご本人も、「ファンの皆さまはステージ上では、その姿しか見たことがないと思います」※2とお話されているので、もしかしたら、母数としては決して少なくないのかもしれません。
※22020年11月17日付エンタメOVOインタビューより
➀全体的な感想
初日幕が下りて、一番最初の感想は、ほっとした、でした。
前回散々書いておりますが、シェイクスピアとはいえ、わざわざなんで今……と思っていたので、幕が開けるまで不安で仕方がなかったというのが正直なところです。
不安の理由は以下の二点です。
1、舞台演出
2、演技や歌
まず、1、舞台演出についてですが、こればっかりは今回の演出家の方と私の好みが合わないという可能性は捨てきれなかったので、不安要素のひとつでした。
結果として、入れ代わり立ち代わり演じられる役、「衣装を脱ぐ」ことが示す死の演出など、私個人として、楽しむことができました。
ほとんど前知識なく観劇したからというのもあると思います。
次に2、演技や歌ですが、これも鶴丸国永役しか舞台上で拝見したことがなかったため、未知数ゆえに不安でした。
こちらも結果としては、新たに発見もあり、観劇してよかったと思いましたし、
非常に上から目線の表現になってしまいますが、個人的に納得できるラインは超えてきてくれたな、と思いました。
➁詳細な感想
以下で、詳細について書き残しておきたいと思います。
刀ミュのでの岡宮さんの評価では、歌が上手い、という評価を聞きます。
『歌合 乱舞狂乱』でも、判者の役を務めており、ソロの歌い継ぎ最後のパートを担当することもありましたし、刀ミュいち歌うま(?)なspiさんとデュエットもしておりましたので、上手な方なのだと思います。
今年行われたFCイベントでも歌唱がありましたし、延暦寺でも朗読劇、ライブを行なっていますので、ご自身でも歌を強みとされているのではないでしょうか。
そして、その歌唱力は今回も生かされていたと思います。
とは書きましたが、皆さん5名とも歌がお上手だと感じましたので、ずば抜けてお上手というわけではなく、その全体的な歌唱力といった意味でも幸せな公演でした。
5Gハムレットの楽曲の中で、明らかに音を外して、声が裏返ってしまうような箇所は、初日でも片手で足りる程度だったかと。
観劇時にはライブ用イヤホンをしていますので、実際にはもう少し目立つこともあるかもしれませんが、それでも特段歌が気になるということはありませんでした。
むしろ、岡宮さんはお芝居の人、というより歌の人なのかなぁと途中思ったりもしたくらいです。これが、新たな発見に当たります。
というのも、お芝居として演じている時よりも、歌を歌っている時の方が、感情が乗っている、または乗せやすいのかなと感じたためです。
ポロ―ディアスの死の後の場面でのガートルードとの掛け合いなどは、特にそう思った記憶があります。
そもそも私自身が、ミュージカルでは歌と芝居なら歌重視派なのでこう思った可能性は高いですね……
今回のハムレットは大筋としては、前王の死の真実を知ったハムレットが、狂気を装うことで、復讐を果たそうとする物語です。
ハムレットという役は、『狂気を装っている』状態でなければならないわけで、少なくとも物語前半部分は、狂気に飲まれてしまってはいけないと解釈していますが、
若干冒頭部から、狂気度合い高めかなと感じましたので、芝居より歌の人と感じたのかもしれません。
また、冒頭部に関しましては、父の死と母の再婚への絶望感や、悲壮感といったものが強く出てくるものと、私自身思い込んでいたとことがありましたので、今回どのような指導があったのか、いつか知る機会があったらなぁと思います。
◎演劇音痴な私には『装う狂気』『怒り』『悲しみ』と『復讐への決意』、これらがなんとなく、似たような感情ということでひとくくりにされてしまっている感を感じました。観客も感情への解像度を高めることが必要ですね。
分かりやすく演じることが正解というわけではないので、ここもお好みでしょうか。
◎ただ舞台上で、悪く書いてしまうと声を荒げてわめいているようにも見えかねなかったので、
他の4名が、役の演じ分けもする丁寧なお芝居をされているだけに、少し物足りなく感じました。
ここら辺は、もっと舞台の数を踏んでくるとより深みが増すとところ、また、
公演の中でも解像度を上げてくるところでしょうから、初日でしたので、粗削り感として飲み込める範囲です。
ついでというほどでもないですが、物語の展開は、(特に早口の)台詞が若干転がる感じが少し気になりました。
今回は、展開も決まってるので困ることはありませんでしたが、完全オリジナルだと展開を理解できなくなりそうだなとも。
岡宮さんを除く4名に触れたので、若干主題とずれますが、少しこちらも言及しておきたいと思います。
ハムレット以外のすべての役を演じられた4名ですが、今思い返してみても、あれだけの数の演じ分けを丁寧にされていたので、役者ってすごいな……と。
特に一つの役を複数人で演じる場合、今回の場合には役替わりともまた違いますので、
1公演の中で、あまりにも演じる人によって解釈が分かれてしまってはいけないというのは、なかなかに難しいだろうなと素人目で見ておりました。
◎そして、これは翻って岡宮さんへの辛口な感想にもなってしまいますが、
4名が演技・芝居共にそつなくこなしているからこそ、岡宮さんのハムレットが主役になっている、とも見受けられました。
技術面で言えば、まずハムレット1役だけですので、衣装変えなどもありませんし、演じ分けの必要がないので、どこで何やってるかわからなくなる、見失うということは当然ありません。主役としてほぼ常に舞台の中心にいますし、「控え」も舞台中央です。
当然ですが、主役なので、歌唱パートは多かったと記憶しております。
以上のことから、演出面でも岡宮さんが主役です、というのがかなりはっきり打ち出されていたなぁと今になって思っております。
何度も書きますが、当然のことと言えばそれまでなのですが……
◎舞台上で主役として演じることの納得感や、観客を納得させられるだけの「何か」、そういったオーラののようなものが、今後より備わってくるのかなあ、そしたら楽しみだなあなどと偉そうにも思ってしまいました。
今でも、決して華がないとは思わないんですけどね……
ただ、ビジュアル解禁の段階から、そのあたりの主役です、感はなんとなく感じていましたので、
そこも含めて、全体的な感想でも書きました通り、個人的に納得できるラインは超えてきてくれたなという肌感覚なのだと思います。
歌に関して、一点だけ気になったと点を挙げるとすれば、フレーズの終わりが丁寧だとよりいいかなぁくらいでしょうか。これは今になってそんな気がする……程度のことですが。
以上、全体的な岡宮さんに関する感想と、一部詳細の感想です。
ここまで約3000字書いておいて、今更なのですが、
たぶん一回も「推し」と表現してないんですよね……
まぁそれも推すか決めかねているからなのですが。
また何か思い出したらサイレントで追記したり、消したり、はたまた非公開にしたりします。
お読みいただきありがとうございました。